今年の4月に医師63人が「悪質な口コミについて放置している」とグーグルを提訴したというのがニュースで取り上げられ話題になりました。

今や私たちの生活において、口コミやレビューが大きな影響を与えるようになってきています。特にネガティブな口コミ・悪い口コミは目立ちます。
なぜ人はネガティブな口コミを書くのでしょうか。そしてその理由は何でしょうか?
本記事では、患者心理を深掘りし、その背景にある理由を詳しく解説します。
ネガティブな口コミの影響力
ネガティブな口コミは伝播しやすい
一般的に、ネガティブな口コミはポジティブな口コミよりも広まりやすいと言われています。下記はアメリカの学者による消費者行動に関する研究結果になります。
- ネガティブな口コミはポジティブな口コミの2倍から3倍の速さで伝播する。
- ネガティブな体験をした消費者の約95%がそれを他人に伝え、平均して10人以上に共有する。
ちなみに、ポジティブな体験をした消費者の場合、約72%がそれを他人に伝え、平均して6人に共有するとされています。
ですから、ポジティブな口コミよりもネガティブな口コミの方が、広まりやすく、影響力を強めます。
続いて、人がネガティブな口コミを書く理由について説明します。
患者がネガティブな口コミを書く4つの理由
①不満や怒りの表現
人は強いネガティブな感情を抱いたとき、その感情を発散する手段としてネガティブな口コミを書きます。不満や怒りを感じた患者が、それを解消するためにインターネット上に意見を投稿するのは自然な行動です。例えば、診療に対する不満やスタッフの対応への不満がその典型です。
②他者への警告
自身が不快な体験をしたとき、それを他人に知らせることで同じ失敗を繰り返さないようにする意図があります。これは、患者としての連帯感や共感から生まれる行動です。患者が自身の経験を共有することで、他の患者が同じ不快な体験を避けられるようにしたいと考えます。
③公正感の追求
人間は基本的に公正を求める生き物です。不当な扱いや不正行為を受けたと感じたとき、それに対する是正を求めるためにネガティブな口コミを書くことがあります。特に、患者は医療サービスに対して高い公正感を期待するため、期待を裏切られると強い反発が生じます。
④期待と現実のギャップ
患者は歯医者に対して一定の期待を持って来院します。しかし、その期待が裏切られたとき、強い不満を感じます。例えば、治療の結果が期待したものと違ったり、説明不足で不安を感じたりすると、ネガティブな口コミを書く動機になります。
ネガティブな口コミを書く日本人の特性
欧米人はその場の感情というものを表に出しますが、日本人は内に秘める人が多く、それが日本の口コミ文化に影響を与えています。
匿名だから物を言うことができる
日本人は一般的に顔を合わせての対立を避ける傾向があります。インターネット上の匿名性を利用することで、直接的な対立を避けつつ意見を述べることができます。匿名で悪い口コミを書くことで、不満を表現し、当時受けたストレスを解消するのです。
高いサービスへの期待
日本のサービス業は世界的に見ても非常に高いレベルを誇ります。そのため、期待値も高くなります。期待を裏切られると、そのギャップから不満が生まれ、悪い口コミを書きたくなります。
ネガティブな口コミを書かれないための対策
医院へ悪い口コミを書かれないようにするためには、以下のような対策が考えられます。
顧客対応の質を向上させる
丁寧で迅速な対応は、患者満足度を高め、不満を減少させる効果があります。特にクレーム対応は重要で、問題が発生した際には誠実に対応し、患者様の不満を早期に解消することが大切です。
期待値の管理
広告や宣伝で過剰な期待を持たせることを避け、現実的な治療のクオリティを伝えることが重要です。これにより、期待と現実のギャップを減少させることができます。
定期的なフィードバック収集
定期的に患者様からのフィードバックを収集し、接遇やオペレーションの改善に役立てることで、悪い口コミを防ぐことができます。アンケートなどを活用すると効果的です。
オンラインでのプレゼンス強化
ホームページやインスタグラム等のSNSでの積極的な情報発信や、患者様とのコミュニケーションを図ることで、良好な関係を築くことができます。ポジティブな口コミを増やす努力も重要です。
こちらもぜひ参考になさって下さい。

良い口コミを集め、悪い口コミを減らしましょう
良い口コミを集めていくと、ネガティブな口コミは減ると言われています。実際に私達が支援している歯科医院でも、★1点の悪い口コミばかりだったのが、良い口コミを増やしていくことで、ネガティブな口コミを書かれることはほぼなくなりました。
良い口コミを増やすために、自分たちのスタッフや家族に書かせる、いわゆるヤラセをする医院もあります。ヤラセをすると後々Googleにバレた場合、検索結果に医院が表示されなくなったりするのでオススメしません。きちんとクリーンに集めることをオススメします。ぜひ下記の記事もご覧になってください。

口コミ対策を体系的に学びたい先生へ
ネガティブな口コミが生まれる背景には、患者さんなりの「理由」や「想い」があることがご理解いただけたのではないでしょうか。
だからこそ、悪い口コミを書かれないようにするためには、感情の背景を知ったうえでの“丁寧な対応”と“正しい情報発信”が欠かせません。
では、どうすれば良い口コミを自然に増やし、悪い口コミの影響を抑えることができるのでしょうか?そのヒントをさらに深掘りしたのが、以下の無料動画です。
「やってはいけないGoogle口コミの集め方」や「悪い口コミが投稿されたときの医院の正しい対応」について、詳しく解説しています。
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